3大銀行がリストラに走り始めた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171029-00000001-fsi-bus_all
低金利とフィンテックの台頭による環境変化を受けて大手メガバンクは
大幅な人員削減計画を発表。希望退職等による人員整理は行わないが
採用を抑制して付加価値の高い業務に人を再配置すると発表。
今の金融機関を3つの視点から思うところを述べてみる。
・行員のモチベーションが低下している
多くの金融機関で若手金融マンの離職が相次いでいる。希望がない、未来がないとの
理由からあっさりと職を辞すという。旧態依然とした上意下達な組織はもはや限界が
生じ環境変化に敏感な若い職員ほど辞めていく。とうぜん、残った人間のモチベーシ
ションも低く。半沢直樹のような熱い金融マンは年々少なくなっている。当然低い
モチベーションでいいサービスができるとは到底思えない。
・銀行は時代の役割を終えてしまった
日本の銀行は押し並べてかつての商業銀行の域を脱していない。いまだに預金を集め
融資をして利ザヤを稼ぐモデルがメガバンクから信用組合まで規模は違えども同じ
である。そのため、特色もなく顧客目線にもなっていない。顧客が望まないサービス
や代替えがきくサービスは年々ネットに置き換わっており。何もこの点は金融機関
だけがさらされているわけでもない。しかしながら一番対応すべき金融機関が何より
も遅れている。金融機関にありがたみを感じている経営は思ったよりも少ない。
・新たな事業は融資による資金調達を必要としない
多くの企業を支援している実感としてこれまでのような大きな設備投資や借入を
行っての事業は今後起こりにくい。銀行のビジネスモデルは情報の非対称性が
成り立つ事態に効果を発揮したモデルで、ネットを活用してリーンに事業立ち上げた
資金調達が可能になる時代には成り立ちにくいモデルである。今後、銀行融資を必要
とする事業は益々減少していくだろう。融資をメインの収益にする事業で今の
銀行が今の地位を維持するのは至難の業である。
しかし、その中でも生き残る金融機関は確実にある。かつてドラッカーはその著書の
中で金融事業者で生き残る事業者は2つであると述べていた。
一つは世界一、業界一位のサービス提供ができる金融機関。それともう一つは顧客に
寄り添い顧客を知り尽くした金融機関。後者は多少ノウハウやスキルが劣っても生き
残ると述べていた。実際に事例を挙げると。
・稚内信用金庫
・但陽信用金庫
・東邦銀行
等は法政大学大学院の政策創造研究科、坂本光司研究室でも際立った取り組みを
行って地域の支持を得ている。学ぶべき金融機関と言えるだろう。