時代の変化

最近多くの企業と関わっていて、さらにいろいろな経営者の話を聞いていて感じる

ことは、時代が変わってきたということである。多くの経営革新企業は、これまでの

常からは考えられない経営行動をとるようになっているし(一件これまではタブーと

されるような経営行動を積極的にとることにより業績を上げている)、経営者の経営

動機も大きく変わっている。そのような、革新企業の経営行動を傾向的にまとめる

と20ぐらいにまとまるのだが、ことごとく同じような行動をとっている。先日、「神田経

営者クラブ」でお会いした、ISFNETの渡邊社長もそのような会社の一つ、1人で

あろう。

この会社は、10大雇用と言って、弱者を積極的に雇用することを社是に掲

げている。2020年までに障害者を含めた社会的弱者を1000人雇用することを

目標に企業活動を行っている。そしてこのような行動をとっている会社に優秀

学生が集まる。(ちなみに、この会社は、採用時に一切履歴書を見ないらしい)

そして、業績も拡大するという好循環が企業内にも生まれつつある。

ただ、このような傾向は業種、業態を問わず多くの経営革新企業で見受けらる

傾向である。北海道の富士メガネ、沖縄の沖縄教育出版、長野県の伊那食品

工業、仙台の菓匠三全、これらの企業も同じような循環を作りだしている。

すべての企業に共通することは、外的な環境変化に右往左往するのではなく

内発的な行動パターンを取っていると言う点である。顧客対応、競争対応、外的

環境対応はあくまで内的環境から湧き出てくる経営行動の結果なのである。

このような企業を、自ら需要を作り出す需要創造型企業と言っているがこれからの

中小企業はこのような独自性の強い会社を目指すことが生き残りの方策だと考え

ている。最近、このことをお取引企業にも強く説いている。そして、このことを理解

して経営に取り組む経営者とそうでない経営者とでは大きく業績も変わってくる。

私のクライアント企業にもこのような企業が数社あるが、業績は震災以降も大きな

変動はない。むしろ上がっている企業の方が多い。

今後は、このような企業を一社でも増やすことを念頭に経営支援に取り組んでいこ

うと考えている。